8300CD DAコンバーターの評価
8300CDはCDプレーヤーとしてはもちろん、D/Aコンバーター(DAC)としても良質な音楽体験を提供してくれます。
今回はDACとして使用した時の音質の違いを検証してみました。
音源に坂本龍一さんのアルバム音楽図鑑からParadise lostを使用。
データーはParadise lostのCD、DSD5.6MHzとPCM 24bit/192KHzの3種類です。
CDプレーヤーは8300CDと某メーカーのミドルクラスCDプレーヤー(販売価格25 万円前後)を使用しました。
DSD5.6MHzと24bit/192KHzのデーター再生にはAudirvana(ver3.5.38 販売価格1万円前後)を使用しました。
なお今回はmacbookとmac版のAudirvanaを使用しております。
CD試聴
まずは8300CDでCD音源を視聴してみましたが、低域から高域まですごくバランスが良く、情報量も豊富に聴こえました。
特に中域の再生能力が際立っているのでエレクトリックトランペットやギターのディテールが聴こえてきました。
高域の伸び、低域のエネルギー感も申し分ない感じです。
某メーカーのミドルクラスCDプレーヤーでCD音源を視聴してみましたが、8300CDに比べて情報量の乏しさを感じます。
8300CDではっきり聴こえていたエレクトリックトランペットやギターのエコー感が奥に入ってしまいました。
高域の情報量と、低音のエネルギー感も少ない感じがします。
*CD音源は1993年発売の再発盤 "音楽図鑑完璧盤"を使用
DSD5,6MHz試聴
Audirvanaによる8300CDのDAコンバーターを使用したDSD5.6MHz音源の再生では、低域、中域、高域が申し分ない情報量で聴こえてきました。
特に低域のエネルギー感が素晴らしくLinn Drumとシンセベースが絡む帯域が濁らずに聴こえてきました。
イメージ的には正確に調整されたアナログターンテーブルで聴いた時の良質なレコード音源、そのレコード音源からヒスノイズやスクラッチノイズを取り除いた感じです。
*DSD 5.6MHzで再生時のaudirvanaの画面
PCM 24bit/192KHz 試聴
Audirvanaによる8300CDのDAコンバーターを使用した24bit/192KHz音源の再生では、あまりの情報量の多さに驚きました。
DSD音源を聴いた時にこれ以上のものは無いのではと思いましたが、これは全体的にDSDを上回っていました。
高域の伸び、中域の情報量、奥行の再生能力が圧巻です。
強いて言えば低域のエネルギー感はDSDの方に部があるかもしれません。
しかし低域の情報量という意味においてはPCM 24bit/192KHzがDSDに優っていると言えます。
*PCM 24bit/192kHzで再生時のaudirvanaの画面
試聴を終えて
同じ曲を3つのフォーマット、2つのCDプレーヤーで聴き比べましたが、貴重な経験でした。
このようにフォーマットの違いで音楽が変わるのなら、
CDで持っているものでもDSDかハイレゾの音源を買ってみようかとも思いました。
またCDプレーヤーを変えるだけでも、満足度を上げられるのに気づきました。
言い換えれば、CDは決して過去の遺物ではなく、音楽生活を満たすのに十分な素晴らしいフォーマットだと言えます。
現在お持ちのCDを手放すことなく、これからも人生のパートナーとして寄り添い続けてください。
音源の情報を最大限に活用できるフィルターが内蔵
音声信号をアナログからデジタルに、デジタルからアナログへ変換する過程の演算上で本来は無かった音声信号が発生してしまいます。
これは本来記録されていない音声信号なのでノイズ成分と言えます。
デジタル音声の欠陥程の大きな問題ではないにせよ、音声信号の記録/再生という目的においては、ノイズは除去しなくてはなりません。
本機にはこのノイズを除去するためPCMオーディオ用に7つのデジタルフィルターがあり、お好みのフィルターを選択できます。
デジタルボリューム内臓
-80dBから+3dBまで細かく調整可能なデジタルボリュームを内蔵
バランス出力
信号伝送時のノイズ低減に効果的なXLRコネクターによるバランス出力を搭載
コンバーターとしても優秀
昨今のトレンドとなっているESS社の高音質なSabre32 9018 DACチップ搭載。
AES3, Optical, Coaxialに対応
3種類の出力、入力にはさらにUSB入力を搭載しデジタル信号に対応。
よりハイエンドなDACと組み合わせる事で8300CDは優秀なトランスポーターとして機能し音楽体験をさらなる高みへと誘います。