QED REFERENCE XLR40試聴
今回はQED REFERENCE XLR40の実力を様々な音楽を使用して確認してみました。
QED Reference XLR40は世界中のオーディオアワードで数々の受賞歴を誇る
QED Reference Audio 40(RCAケーブル)をベースにしたXLRケーブルです。
メーカー独自のTri-Conductor構造を始めとした高音質伝送の為の技術、製造技法が取り入れられており、
バランス接続が可能な機器間の接続に最適な製品です。
●試聴方法
試聴方法は、シンプルにaudiolab 8300CDとmusikelectronic geithain RL904を直結しました。
介在するのはREFERENCE XLR40のみです。
音量の調整は、8300CDに内蔵されているボリュームで行いました。
試聴に使用した音源は全てCDで5曲です。
プロの音楽家/エンジニアから絶大な信頼を得ているmusikelectronic geithain RL904同軸2ウェイアクティブスピーカー
極端に色付けの少ない正真正銘のプロフェッショナルモニターですので接続した機器の音質評価にも適しています。
デジタルアッテネーター内蔵のaudiolab 8300CD
ケーブルの素性が判断しやすいように
アッテネーター付CDプレーヤーとアクティブスピーカーをラインケーブルで接続するというミニマルなセッティングをしています。
●1曲目
ジュニア・マーヴィンの名盤『Police & Thieves』からタイトル曲
「Police & Thieves」
まずは「Police & Thieves」を試聴しました。
REFERENCE XLR40の位相の良さに驚かされました。
ステレオ効果がきちんと再生できるので、奥行感が豊かに聴こえます。
ボーカルの明瞭度も高く、コーラスの低音ハミングもはっきりと聴こえてきます。
普段使用しているA社のラインケーブルでは、ここまで奥行きが表現できないし、低音ハミングもこんなに明瞭に聴こえません。
※musikelectrocic geithain RL904 - A社のラインケーブル
●2曲目
ピエール・ブーレーズのアルバム『ドビュッシー管弦楽曲集:ニュー・フィルハーモニア管弦楽団』から
「交響詩 海の第2楽章 波の戯れ」
「交響詩 海の第2楽章 波の戯れ」は細かい音が光の粒子のようにちりばめられている曲で、再生装置の能力が問われます。
ムジークのモニタースピーカーで何度もこの曲を聴いているので、イメージは出来上がっていたのですが、REFERENCE XLR40はさらなる高みを聴かせてくれました。
今まで聴こえていなかった細かな粒子を拾い上げてくれる感じです。
1960年代にブーレーズが表現しょうとしたドビュッシーの世界が、2021年のここで垣間見れた気がします。
※musikelectrocic geithain RL904 - QED REFERENCE XLR40
●3曲目
オーネット・コールマンのライブアルバム『NEW YORK IS NOW!』から
「TOY DANCE」
「TOY DANCE」はシンバルやスネアの音が、今までこの曲に持っていた印象と違った感じをうけました。
REFERENCE XLR40を介在したシンバル音は、レスポンスが早く、サスティンも伸びやかに聴こえ、
スネアは革の響きが精細に聴こえてきます。
コールマンのサックスもよりはっきりと聴こえます。
コールマンのキーアクションの速さにマスキングされていた独特な音色が空間に放たれていく感じが手に取るように解ります。
※audiolab 8300CD - QED REFERENCE XLR40
●4曲目
フージーズのアルバム『The Greatest Hits』からロバータ・フラックのカバー曲
「Killing Me Softly With His Song」
「Killing Me Softly With His Song」は、まずコーラスにかけられているエコーが鮮明に聴こえます。
そして位相感が良いからでしょうか、ステレオの広がりに加えローリン・ヒルの歌、キックやスネアなどのセンターラインがより前に出てくる感じがします。
●5曲目
アンネ・ソフィー・ファン・オッターの名唱アルバム『ヘンデル:マリアの涙~マリアン・カンタータとアリア』から
「Haec est Regina virginum, HWV 235」
「Haec est Regina virginum, HWV 235」は、
オーケストラの広がりとホールトーンがはっきりと聴こえてきます。
そして オッターの歌が見事にセンター定位します。
弦楽器の広がりの中から聴こえてくる彼女の歌声は鳥肌ものです。
●試聴を終えて
-ラインケーブルを変えたことによる位相感の向上が再生音にダイレクトに影響する-
様々なジャンルの5曲を聴いてみましたが、とにかく位相感が素晴らしいです。
それのみで使用していても定位の良さに定評のあるRL904ですが、
REFERENCE XLR40を加えることによってさらに良くなる。
広がるべきものが広がり、センターに定位すべきものが、きちんとセンターに定位します。
スピーカーケーブルや電源ケーブルに比べて疎かにしてしまいがちなラインケーブルですが、
オーディオシステムの位相感に影響を及ぼすとても大事なパーツです。
位相感の良さは再生音にダイレクトに影響するからです。
今回はラインケーブルの音質評価を明確にするためアクティブスピーカーを用いておりますが、
重要度はプリアンプからパワーアンプ、そこからパッシブスピーカーという
一般的なオーディオシステムにおいても同様です。
またバランスやアンバランスといった接続方法に関わらず等しく重要です。
正確なステレオ再生を手にいれるためにも、きちんとしたものをお使いください。
ESF FOR RENT
▶▶▶弊社試聴機貸出サービス ESF for RENTはこちらから
お客様ご自宅の環境・システムで試聴して頂ける試聴機貸出サービス(保証金必須)をご用意しております。
今回取り上げた商品一部も対象です。
試聴後製品が気に入られた場合、デモ機を返却していただき新品製品をご購入いただけます。
購入を見送られる場合でもデモ機の正常動作が確認でき次第、保証金は 全額返還 致します。
ぜひご利用ください。